おしゃもりのダイス祈祷部屋

TRPG関連の記事を投稿していきます。

シナリオフック集1(曙の木伝説)

いあいあ、クゥアチル・ウタウス!(マイナーすぎる)


皆さん こんにちは、こんばんは。今日もよくSAN値が減ります。

おしゃもりです。

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おしゃもり SAN値:23

セッションやシナリオ作成に役立つ情報、自作コンテンツの共有などが出来れば思ってます。

今回は学生時代に耳にした「曙の木伝説」についてご紹介します。

こういった日本の民間伝承は多くの場合、仏教や神道、マレビト信仰などが混ざっており、切り口によって様々な解釈や補完が可能です。

こういった物語はきっとTRPGのシナリオフックとして大いに役立つと思い、今回紹介することしました。

ただ、この話を聞かせてくださった方とはすぐには連絡が取れず、詳細な地域名などを開示する許可はもらってないので、その辺は伏せておきます。

 

経緯

まずはこの物語の舞台について語りましょう。まずは雰囲気を盛り上げましょう。

私は大学時代、いわゆる地域経済学系のゼミに所属していました。

その研究活動の一環で、ある離島の限界集落を訪れました。この離島の港町はそこそこ栄えており、そんな港町から車で数十分走ったトンネルの先にこの集落はあります。

先に言うと、この集落の方たちはとても大らかで優しく、よくある排他的な「村文化」とは真逆の気質です。あの時お世話になった皆様には今でも感謝しております。もし将来機会があれば、またあの底なしの優しさに触れに行きたいと思います。

一度バスで行こうとした際、バスの運転手はこの集落のバス停を無言でスルーしようとしました。私たちが慌ててバスを停めてもらうと、「まさか降りる人がいるとは思わなかった」と驚かれてしまいました。そういう立地です。

研究のために、地域に関する資料などを探しました。

ですが集落に保管されていた資料は戦時中にすべて焼失。離島の島民図書館や本土の県立図書館を漁って見つかった資料は「3行」でした。

昭和初期に、この地域を訪れた役人の記録で、簡単に言うと「崖が険しく道は馬も牛も通れない。陸続きでありながら船で回り込むのが主な移動手段である」という内容。

今は山を貫通するトンネルや道路が整備されているものの、かつては交通の便があまりよくなかったという話は住民から既に聞いており、移動中の風景からも用意に想像できましたので、実質書籍からの収穫はゼロ。そこで、集落での飲み会の席で、ご老人たちに集落について尋ねたところ、聞けた話の1つが「曙の木伝説」というわけです。

 

ようやく本題です

~曙の木伝説~

※数人から聞いた話を総合した結果です。可能な限り、セリフなどは聞いたままの言葉を使っています。

 

かつてこの周辺で大変な飢饉が起こった。小さな集落ばかりで、困ったときは助けあっていたが、この時ばかりはどの集落も苦しい状況であった。

 

そこに旅の僧侶が現れた。僧侶は苦しむ住民に事情を尋ねた。

住人が「長い日照りのために作物が育たず、飢饉に見舞われているのです。」と答えると、僧侶は集落に1つだけあったお堂(といっても小さなもので、170cmの私が体をかがめてようやく入る大きさ。私が訪れる頃にはかなり古ぼけてはいたが、集落の中央に位置しており、今も手入れもされている)に籠り、何日も経を唱えたという。

数日して、飲まず食わずで経を唱えた僧侶が出てきて「もう大丈夫です。」というやいなや、雨が降り始めたという。

集落の住民は大変僧侶に感謝し、集落にとどまるよう申し出たが、僧侶はそれを断った。

「私はいまだ修行の身。腰を落ち着けるわけにはいきません。」

「ですが、また苦しむことがあれば、『曙の木』の根元を掘りなさい。そこに宝があるでしょう。」

僧侶はそう言い残して集落を去った。

~おしまい~

 

これまで宝を探したことはあるか、と住民に尋ねると「自分の生きてきた80年間で一度もない。そもそも『曙の木』と呼ばれる場所や、目立つ木もない。僧侶のいう『曙の木』がなんなのか誰も知らない。」そうです。

外から探しに来た人間も、住民の知る限りいないとのこと。

話を聞いたうちの1人は「宝というのは山菜などの群生地で、困ったらそれらを食料にしろ。という教えなのかも。」と話していました。

この場所はかの有名な「安寿と厨子王伝説(日本全国に伝わる民話)」ゆかりの史跡が近くにあって、それを研究するためのチームが来たことがあったり、近くの入江には海賊の武器庫があるという伝説があるなど民俗学的な魅力にあふれた土地といえるでしょう。

この集落は(海|道路|家|山)といった感じで、道路沿いにいくつか家が並んでいるような構造です。

山に続く斜面にはなんとミントが生えており、野生のミントを使ったハーブティが楽しめます。かなり美味しい。いつからそこにミントが生えているかは定かではなく、気づいたらあったそうです。

こんな具合に、探れば探るほど謎に満ちた集落でした。

私なりの調査

この話を聞いて、研究活動の合間にちょこちょこ『曙の木』と言えそうなものを探してみました。大抵、こういった昔ばなしで使われるのは「暁」が多い印象があります(ちなみに、曙は暁よりも少し前の、もっと夜か朝か微妙な時間帯を指す言葉です)。

そこでわざわざ「曙」を用いるということは、「曙の木」が実際の樹木を指しており、「曙の時間帯によく日が当たる木」のことではないかと考えました。

おあつらえ向きなことに、集落の裏の山には、森の端っこに1本だけ離れるようにして生えた木があり、位置的にも一番最初に朝日を浴びる場所でした。

しかし、残念ながらこの木は地中に埋まる大岩にへばりつくように生えており、何かを埋める余地はない、と多くの住民が口をそろえて言っていました。

その他に、海路がよくつかわれる地域なので、その航路上にあるのでは。とも思いましたが、残念ながら確かめることはできませんでした。

私の調査はこんなもんです。

 

いかんせん、文書としての記録がないので曖昧な部分が多いですが、だからこそTRPGのシナリオのテーマとしては使い勝手いいと思います。

クトゥルフダブルクロスシノビガミをはじめ、そのほか現代を舞台にした大抵のシステムにマッチするのかな?と思います。

 

ぜひ皆様のシナリオ作りのお役に立てればと思います。

 

最後に

今回、物語の雰囲気を出すために、この集落の秘境っぽさを前面に押し出しましたが、この集落はとても暖かく、優しい人たちばかりです。

クトゥルフのような恐ろしい雰囲気は微塵も感じません(それこそ、表向きは…というギャップの演出につながるでしょう)。

 

では、また次の記事でお会いしましょう!

クトゥルフ神話TRPG 発狂表

 

いあいあ、クゥアチル・ウタウス!(マイナーすぎる)


皆さん こんにちは、こんばんは。今日もよくSAN値が減ります。

おしゃもりです。

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おしゃもり SAN値:23

セッションやシナリオ作成に役立つ情報、自作コンテンツの共有などが出来れば思ってます。

今回はクトゥルフ神話(COC)TRPGの発狂表です。

 

以前、「発狂ロールプレイってよくわからない…。」という初心者と卓を囲んだ際に作った少し具体的なやつです。

申請などは不要ですが、使ったらぜひ感想をお聞かせください。

 

内容によっては、何かしらの判定を絡めても面白いでしょう。

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 主に狂気の矛先が他人に向くか、自分に向くか、それ以外のモノに向くかで分けてます。

《解説・注釈》

◆一時的狂気、不定の狂気(1-4):数唱障害とは

本人の意思とは関係なく、数字を数える障害で、ほかの事を考えていてもつい数字に目が行くような状態。また、数字に対して通常よりも優れた記憶力を有するのも特徴です。

 

◆一時的狂気(2-4~6):夢について

私の卓では、夢の中でランダムもしくはPLの希望で判定に失敗した場面の明晰夢を見るように裁定してます。

場合によっては、夢の中で何かヒントに気づけたり、再度SANチェックに見舞われたりします。

 

不定の狂気(8):意識障害

通常、不定の狂気も即時適応されるが、これに関してはシナリオ終了後など都合のいいタイミングで適応するのがいいでしょう。

 特に「夢見心地」に関しては、ドリームランドのシナリオに参加するためのシナリオフックとして使うといいかもしれません。

 

以上、ぜひ活用して楽しい発狂RPをしていただければと思います。

 

 

ちなみに

私のキャラは「友人の娘に奇妙な執着を持った」うえに「異食症を発症して娘を食べよう」とした挙句、「昏睡」になりました。

こうして文字にすると余計にヒドい有様ですね。